2022.5.15 SLORIDEレポート

梅雨前ラストとなるSLORIDEはいつもの河原での練習でした。天気もここ最近雨が続いていましたが、当日は暑過ぎない薄曇りで、路面も適度な締まり具合で丁度良かったですね。

今回は午前中は基本となるフロントアップの練習をしましたが、午後はリカバリーをテーマに色々盛り込んでみました。


その為の練習方法として「敢えて~」してみるという手段を取りました。フロントアップを教える時もですが、「敢えて」ボディーアクションをしないで上げて貰っていますが、本来フロントアップする時はボディーアクションをします。ですが、敢えてしない事でアクセルとクラッチに集中して貰う、リアに座る位置を覚えて貰うという事に集中させる為です。

リカバリーの練習も同様で、本来練習というのは成功する為にする訳ですが、「敢えて」失敗して貰う、「敢えて」失敗し易い状況で行う、「敢えて」失敗した状態から始めるという事を行いました。例えば、ヒルクライムであれば本来は助走の勢いが大事で、スピードが乗っていれば簡単に越えられるような坂で「敢えて」ゆっくりと止まりそうな速度で登る事で失敗し易くします。速度がゆっくりなので失敗しそうと思ってからリカバリーの為に判断と行動を起こすまでの時間にゆとりがある為、容易になります。本来であれば早い速度で登っている中で、瞬時に判断と行動が求められますが、まだ出来ない人にとっては難しい。なので、まずはゆっくりと安全な速度で、失敗しそうな時の車体の動きやその判断、きちんとリカバリーに繋げ易くするための動作自体を覚える事が、結果的にトライする回数を増やし、成功への近道になると考えます。

丸太越えにしても、キレイに越えたい、出来れば2度吹かしとかしてみたい…と思うかもしれませんが、大事な事はまず越えられる事自体なので、フロントが上手く丸太に当てられなくて亀の子になったとしても越えられるようになるべきです。なので、「敢えて」失敗して亀の子になってみて、そこから幾つもの手段で越えられるようになる方法を教えました。

実際のレースやコースでは、必ずしも助走が長く取れて、真っすぐにアプローチ出来る物ばかりではありません。押す、持ち上げる、投げるといった力業でも行ける事が肝心です。もちろん、それらは体力も奪われるデメリットもあるので、キチンとキレイに成功する為の練習あってのですが。リカバリーは本来であれば実際に走りながら経験を積んで得ていくものですが、成功する為の練習と違い、単純に知っているかいないかの差と言えるので、リカバリーの練習をちょっとして覚えれば上手いかどうか別として玄人感が出ますよね。失敗した時にすばやくリカバリー出来る、失敗を大きな失敗にしないのがベテランです。